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「白髪を抜きたい」はストレスが原因?白髪を抜きたくなったらどうする?

お家にいる時間が増え、なんだか気持ちがモヤモヤ……。洗面所の鏡に映った白髪が気になり、「抜き始めたらやめられない!」という人もいるかもしれません。

前とは違う自分の行動に、「もしかして、私はストレスが溜まっているのかしら?」と不安に感じることはありませんか?

そこで心療内科医の姫野 友美先生に、「白髪を抜くこと」などから見えるストレスについてお話を伺ってみました。

白髪を全部抜かないと気がすまない! これってストレスサイン?

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家にいる時間が増えると、自分と向き合う時間も増加するもの。以前は気にならなかったことが、急に気になるという方もいるようです。

たとえば、白髪。チラホラ目立ち始めた白髪を抜くと気分がスッキリしたり、白髪を全部抜き終えないと必要な用事があっても外に出られなかったり。また、人とすれ違った際に「今、白髪を見られていたかも」と不安に感じてしまうといった方もいるようです。

白髪が気になって仕方なかったり、抜くとスッキリするのはなぜですか?

姫野先生(以下姫野)
白髪が気になって仕方なかったり、抜くとスッキリしたりするのは、脳内で働く神経伝達ホルモン“セロトニン”が不足しているのが原因かもしれません。

セロトニンとは何ですか?

姫野
最近では“しあわせホルモン”とも呼ばれている脳内ホルモンです。不足するとイライラして、例えばやたらと食べたくなったり、何かを叩きたくなったり、お鍋を一生懸命ゴシゴシ磨きたくなったり……など、ストレスを発散するための行動に出てしまうんです。

攻撃的になる方や気分が落ち込んで何もしたくなくなる方など、その方のパターンによって違いがあります。白髪を抜くのにこだわる行為もストレス発散のための行動のひとつだと言えます。

ストレスが原因でセロトニンが減ってしまうのですか?

姫野
そうですね。ストレスがあると、脳内ホルモンのノルアドレナリンがたくさん出てしまい、それを消すのにセロトニンが使われて、足りなくなってしまうんです。

また、セロトニンは日光に当たらないと出ないんです。今は、日光の照射の少ない冬に加え、ステイホームで日を浴びづらい状況もあり、不足している方が増えているかもしれません。

自覚がなくても、実際はストレスの影響を受けているということもあるのでしょうか?

姫野
ストレスは自覚がないときには必ず、心・体・行動のいずれかに症状があらわれます。たとえば「イライラや憂鬱」な気持ちになる心の不調、「朝からだるい」という体の不調、「爆買いやお菓子のドカ食い」という行動の不調などです。

「自分はストレスを感じていない」と言っている方も、どこかに不調が出ている可能性があります。

あなたのストレス度をチェック

姫野
下記のチェックリストを参考にしてみてください。

【ストレス度チェック】

下の質問の中で自分に思い当たる項目はいくつありますか?
その数であなたのストレス度をチェックします。

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あなたのチェック数は  20個中  個

あなたのストレス度は?

0~3個

あなたの心はまずまず健康。心も体も安定した状態です。今の生活パターンをキープしてストレスを寄せつけないことです。

4~8個

軽いストレス状態です。軽いからと甘く見ないで、少しでも体調の変化を感じたらぐっすり眠り、気分転換をはかりましょう。

9~15個

ストレス状態の一歩手前。とくに肩こりや頭痛、疲労感がある人は、ほうっておくと悪化する可能性が。早めに専門医を受診して。

16~20個

心がSOSの信号を出しています。笑えなくなった、人と会うのがおっくうになったという人は早速専門医を受診してみてください。

自宅で簡単にできるストレス対策

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白髪を抜き過ぎると毛根を傷つけてしまい、髪にも悪影響を及ぼしかねません。上手に気分転換をするには、どうしたらいいのでしょう。

姫野
セロトニンを増やす“リズム運動”がオススメです。リズム運動とは、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどがあたります。おうちの中でするなら、窓ふきや編み物もこれにあたるでしょう。

また、日光を浴びるのもいいと思います。特に朝日を全身で浴びてみましょう。

日光にはどのくらい浴びればいいのですか?

姫野
15分以上は浴びてください。リズム運動も15分以上続けるといいでしょう。
リズム運動をする際、頭の中で「いいこと探し」を合わせてするのも、しあわせ感がアップするのでオススメです。

眠る前のベッドの中でするのも、プラスイメージが植え付けられ、よりよい睡眠時間が得られるのでいいと思います。

それから、他人のことも自分のこともよく褒めると“愛着ホルモン”と呼ばれる“オキシトシン”が出るので心地よい気分になれるんです。赤ちゃんやペットと触れ合うとでも出やすくなります。

赤ちゃんやペットに癒されるのはそのせいなんですね

姫野
そうなんです。人に親切にしたり、料理をふるまったりしたときにも出やすいです。

あとは、作り笑いでもいいので、鏡に向かって笑う“スマイルトレーニング”もしてみてはいかがでしょう? 笑顔には脳をクールダウンし、自律神経のバランスを整える効果があるんです。笑顔になることで、脳の興奮が鎮静化できるんです。専門家の研究では、笑うことで脳の温度も下がることがわかっているんですよ。

作り笑いでもいいとは驚きです!

姫野
鏡を見て、白髪を抜くのではなく、笑ってみると気分もだんだん明るくなると思いますよ。また、気になる白髪は、染めてしまうというのもひとつの手です。お洋服を選ぶ楽しみも増え、やはり気分が明るくなると思います。

セロトニンを増やすと、心の機能もあるべき状態になっていきます。白髪を抜くのではなく、染めてみようかなというように、気持ちや考え方に変化があらわれてくることもあります。ぜひ自分ができる方法をふだんの生活に取り入れてみてください。

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回答

姫野 友美(ひめの ともみ)先生

医学博士、心療内科医。東京医科歯科大学卒業。病院勤務を経て2005年、心身の健康をサポートする「ひめのともみクリニック」を開設。近著に「心療内科医が教える疲れとストレスからの回復ごはん」(大和書房)

今日もお読みいただいて、
ありがとうございます!
LICOLOにひとこと、お願いします!